2017/10/25 米国整形外科スポーツ医学会『スポーツ傷害防止アワード』受賞研究高校アメフトの怪我抑制の鍵は人工芝サーフェイスの構成にあると示す
人工芝があらゆる競技レベルのサーフェイスに使用される機会がますます増え、サーフェイスが選手の安全性に与える影響を理解するための新たな研究が求められています。米国整形外科スポーツ医学会(AOSSM)の2016年次総会で発表されたある研究が、人工芝サーフェイスの充填材重量が高校アメリカンフットボール選手の怪我発生件数に直接影響を及ぼすことを示しました。この研究はアイダホ州立大学のマイケル・クリントン・メイヤーズ博士の主導により、高校アメリカンフットボールにおける怪我発生率と充填材の重量を直接比較した初めての研究です。この研究は青少年スポーツの怪我予防に関する先導的研究としてAOSSM第1回スポーツ傷害防止アワード(STOP SPORTS INJURIES AWARD)を受賞しました。この賞は、青少年のスポーツ活動における怪我やオーバーユース損傷(各部位の使い過ぎによる損傷)の予防に対する認知度を高め、変化をもたらすトップレベルの研究を表彰します。
「私たちの研究は、人工芝サーフェイスの充填材の重量が減少すると、高校アメリカンフットボールにおいて試合に関連した怪我の発生が大幅に増加するということを示しました。また、プレーのコンディションが変化しても、その傾向は一貫しているということも分かりました。」とメイヤーズ博士は指摘しています。
同研究では、5シーズン(2010~2014年)にわたり怪我の発生の評価を実施した、米国4州の高校 計52校が対象となりました。各校の充填材システムは珪砂とゴムチップ、またはそのいずれか一方の材料で構成されており、平方フィート当たりのポンド数に応じて4つのカテゴリーに分類されました。そして、充填材重量が平方フィート当たり9.0ポンド以上のシステムの場合は、明らかに怪我の発生数が少ないという結果が示されました。
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2017/08/17
英国ラフバラー大学の研究で、冷凍粉砕ゴムチップの優れた品質が立証
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英国ラフバラー大学のスポーツテクノロジー研究室が最近、常温粉砕ゴムチップ、冷凍粉砕ゴムチップの充填材サンプル5種に対する圧縮・圧密試験を実施し、フィールドターフが長年主張してきた、冷凍粉砕ゴムチップの優れた品質を裏付ける結果となりました。同研究では2,500往復の負荷試験を実施し、測定の結果、冷凍粉砕ゴムチップはより弾性回復が早く、永久変形が少なかったこと、また冷凍粉砕ゴムチップサンプルの圧縮率がより小さかったことが示されました。このことは、冷凍粉砕ゴムチップがより高い品質を備え、弾性に優れ、より圧縮可能性が小さいことを示しているといえます。
第三世代人工芝システムが発明されて以来、人工芝業界では冷凍粉砕ゴムチップと常温粉砕ゴムチップの2種類が使用されてきました。
冷凍粉砕ゴムチップは、利用可能なゴムチップの中でグレードが高くクリーンな材料で、フィールドターフの高品質システムの充填材として使用されています。表面の滑らかな極小粒ゴムチップは、リサイクルされたタイヤ片を超低温冷凍した後で粉砕することにより作られます。この滑らかな形状によって、ゴムチップとゴムチップの間の水の流れが一定に保たれるため、ゴムチップが浮いたり、外に流されたりすることなく、砂とゴムチップの充填構造が安定します。その結果、安全性と一貫したプレー性能を実現します。
常温粉砕ゴムチップは、ゴム粉砕ミルを使用して常温にて加工され、冷凍粉砕ゴムチップに比べるとその断面はややギザギザとしており、空気を内包しやすいため、充填材の安定性は冷凍粉砕ゴムチップに軍配が上がります。しかし、人工芝業界で長年使用されてきた、費用対効果に優れたソリューションです。
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2017/07/26 人工芝製品の選択をシンプルにする基準「ファイバー性能指数(FPI)」
ここ20年のうちに、数多くの大学、高校、自治体が、天然芝サーフェイスからフィールドターフの人工芝への転換を選択してきました。今日、人工芝プロジェクトにおいて、新たな基準としてファイバー性能指数(FPI)の最低値(スコア)が要件として指定されるケースが増えています。FPIは、フィールドの設計者、オーナー、および施設運営者のニーズを受け、2015年に国際的なスポーツサーフェイス認証組織であるラボスポーツ社(Labosport)によって策定されました。FPIスコアが高いほど、ファイバーが高い性能を備えていることを示します。
独立した評価指標であるFPIは、人工芝を選ぶ上で、シンプルで最も望ましい指標の一つとして、市場における認知度が高まっています。FPIをサーフェイスの要件仕様として定めている施設も多く、米国のユタ大学、レジャイナ大学、南ミシシッピ大学がその例です。
ラボスポーツ・インターナショナルのセールスマーケティンググループ長、シャヴィエル・ニコラウ氏は、このように述べています。
「2015年にこのFPIプログラムを立ち上げた時、私たちはこのプログラムが業界に正しく理解されるには一定の時間がかかるだろうということは承知していました。2017年現在、FPIプログラムに数多くの主要な人工芝メーカーが参加し、40製品以上が認証を受けていることを、私たちは誇りに思っています。このプログラムが、メーカーだけではなく、フィールドのオーナーの方々にも支持されていることを非常に嬉しく思います。FPIプログラムは今後改良が加えられ、近い将来にランドスケープ市場にも適用が拡張される予定です。」
FPIはどのように作用するのか?
ファイバーの品質を測定する、最初の基準として考案されたFPIは、人工芝ファイバーのスコア評価によって、フィールドへ導入する人工芝ファイバーの品質を検討し、人工芝製品への理解を深めたいと考えるあらゆる立場の人々 ―施設運営者、コーチ、プレーヤー、施設を利用する子供たちの保護者やチームのファンなど― の手助けをします。
FPIは、3つの重要な要素に焦点を当てます。それは、耐久性、復元性、そして柔軟性です。この3つの要素は、次の4項目の試験によって測定されます:
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